尿路結石症(予防と食事)
尿路結石は近年増加しており、10人に1人が一生に一度は経験する生活習慣病の一つと言われております。
そして、その生活習慣(特に食生活)が変化しなければ、5年間で50%の人が再発すると言われています。
尿路結石の予防、特に食事との関係について述べます。
尿路結石の原因としては
①食生活
(偏食が多いと結石はできやすくなります。特に動物性たんぱく質、脂肪、糖分や塩分の取り過ぎなどは要注意。)
②性差
(男性は女性の3倍、女性では閉経後に結石が増加します。)
③ストレス
④遺伝
(ある種のアミノ酸代謝異常では小児期に結石ができる。)
⑤職業
(汗を多くかく職場では結石ができやすいと言われています。
例‥ボイラーマンなど)
⑥年齢
(普通では小児期は結石はできにくいと言われています。)
⑦尿路奇形
(先天的に尿の通過の悪い状況があれば結石はできやすくなります。
例‥腎盂尿管移行部狭窄など。)
⑧季候
(気温が高いと汗を多くかくので結石はできやすくなります。)
結石の予防として大切なものは
①水分を多く取り、薄い尿を出す。
(この場合水分とは水やお茶をさし、アルコールやジュース、炭酸飲料は除かれます。アルコールは飲み過ぎると脱水につながり、結石を増加させる可能性があります。糖の摂取過多にも注意が必要です。)
②肉、魚、卵、鳥、乳製品などたんぱく質、脂肪の取り過ぎに注意が必要です。野菜、くだものはできるだけ多く取って下さい。
③尿酸を高くする食品は取り過ぎに注意
(ビール、魚の干物、肉、レバーなどの内臓、大豆製品など)
④塩分の取りすぎ
⑤糖尿病につながる糖分の取り過ぎ
⑥遅い夕食
(眠る4時間位前に夕食を済ませる事が大切です。食べてすぐに寝ると夜に消化吸収され、栄養分をたっぷり含んだ血液が腎臓を通過し、濃い尿ができる。)
⑦腹八分目が大切
‥などがあげられます。もちろん、よく運動する事も大切です。
以上の事に注意して生活習慣をコントロールし、尿路結石を予防したいものです。