泌尿器科の病気コラム

残尿と残尿感

残尿と残尿感について述べます。

排尿後に膀胱内に尿が残ることを「残尿」と言い、尿が残っている、残っていないに関わらず尿が残っているような感じがするのを「残尿感」と言います。排尿直後の残尿が数ml~15mlあるのが普通です。一般的に50ml以上の残尿が有る場合、治療の対象となります。

膀胱炎、尿道炎、男性では前立腺炎、女性では膀胱下垂などがある場合、実際残尿が15ml以下でも、強い残尿感を持つことがあります。炎症症状や膀胱の下垂状況が刺激となって、あたかも残尿多く残っているように感じるのです。

一方、糖尿病に合併する神経因性膀胱や、前立腺肥大症で排尿困難が長く続いた症例、脳卒中や脊髄疾患などでは、残尿感は全く無いのに、多くの感尿を認める症例があります。したがって、残尿感があるから残尿はある、残尿感がないから残尿は無いとは一概に言えないわけです。残尿感を訴えて受診する症例も多いのですが、臨床的には先ず尿検査を行い、膀胱炎や尿道炎に伴った膿尿(尿の顕微鏡検査で尿中白血球の存在をみる)の有無をチェックします。又実際残尿があるのかどうかも見ておく必要があります。

残尿の測定方法は以前、尿道より管を膀胱まで挿入し、どの量の尿が出て来るかを測定していました。管の挿入は痛みを伴うことが多く、気軽に行えるものではありませんでした。最近では超音波検査(エコー検査)で膀胱の画像を得て、縦×横×奥行×0.52の計算で近似値に出せるようになりました。この方法ですと痛みは全く無く気軽に行うことが可能となっています。

残尿感と実際の残尿を組み合わせると表のような所見が得られます。残尿、残尿感は厄介な状況につながることがありますので注意してください。

  残尿感・残尿・病態の関係

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泌尿器科 山田クリニック