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内服薬の作用、副作用

薬の作用と副作用について述べたいと思います。

ある程度年を重ねますと、色々なところに疲れが出てきて、1人の人で複数の病気をもつことも多くなり、病院の複数の科や医院にかかっている方も多くなります。この時、受持医はその科の病気に最も効果的な薬を処方してくれると思います。

最近、お薬をいただくと、その薬の作用と副作用についての説明書も同時にいただけることが多くなっています。詳しい説明書を読めば何と副作用が多く、こんなに恐い薬なのか?と心配する方もおられるのではと思います。出現率0.001%(10万人に1人)の出来事でも記載されている時もあり、極く極くまれな副作用も心配になることもあります。さらに病気を複数もっていて、一つの病気に対して処方された薬の副作用が他の病気に大きく影響することがあります。

前立腺肥大症で肥大した前立腺で尿道が圧迫され、かろうじて尿を排出している方が「鼻カゼ」を引いてある種の総合感冒薬をいただいた場合、副交感神経遮断薬(膀胱排尿筋は副交感神経の働きで排尿している)は鼻汁は止めるものの、尿までも止めてしまって(尿閉)、大変苦しい目にあったなどのことが起こります。

したがって、複数の医院又は科でかかる場合、どのような薬をいただいているかの情報を必ず告げることが大切です。投薬内容の説明書または現物を(特に初心の時には)見せていただければ安心となります。
「白い錠剤で銀色の包装でラグビーボールのような‥」と説明してくれる方がおられますが、沢山の薬がありますのでまず解りません。

これかな?と憶測するのは危険ですのでくれぐれも内服している薬がある場合は初診の時に告げていただきたいと思います。 

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