盆も過ぎて猛暑も峠を越したように思われます。今年も尿路結石で痛みを訴えて受診する方が多く見られました。

尿路の結石は腎杯で造られ、この位置にあるものを腎結石と呼びます。結石が動かなければ痛みも血尿もありません。この結石が何らかのきっかけで移動して尿管に進入しますと激しい痛み(仏痛)が出現し、血尿を伴います。

尿管内を結石が移動していると、この間は強い痛みが出現し、止まると痛みも消失します。早く膀胱を経て、尿道より体外に出て欲しいのですが、このためには尿管内を石が下方へ向かって移動しなくてはならず、動くと痛みが激しく‥と痛しかゆしという状況となります。

この状態をお産にたとえて、結石分娩と表現することもあります。この痛みは大変激しいので当の本人は死ぬ思いなのですが、確実に尿管結石の痛みであれば、痛み以外に他の重大な結果につながりませんので、治療を受け持つ側から見れば逆に安心してみていられます。

数回、反復した仏痛発作の後に残尿感を伴って、何回もトイレに行きたくなるような状況になります。これは結石が膀胱に近づいたた証しで、もう少しで膀胱へ結石が「分娩」されることを意味します。膀胱に排出されますと痛み及び不快感は一度に消失します。

膀胱内の結石は膀胱結石と呼ばれます。時に膀胱内に留まって大きな結石に成長することもありますが、多くは尿流に乗って排出されます。この時、尿道で引っかかってしまうと尿道結石と呼びます。器具を使用して結石を除去することもありますが、ほとんどは、数回の排尿で排出されます。

このように自然排石される結石は一般には5~6㎜以下の大きさに限られると思います。尿管で引っかかって止まってしまった結石では体外衝撃波結石破砕術(ESWL)や経尿道膀胱的に内視鏡で除去する必要があります。最近これらの方法でほとんど結石排出できますので開腹手術はほぼ無くなってしまいました。

結石を造らないようにすることが最も大切です。以下に注意点をあげます。①水分は十分に取り、尿量を増加させる。この時、糖分を大量に含んだジュース類、アルコール類はあまり感心できません。②高蛋白、高脂質の食事は結石を促進させます。野菜、果物を多く取ることが大切です。③腹八分目が大切④就寝中は尿が濃くなります。眠る4時間前に夕食を済ませ、夕食後は水分を十分に取ることが大切。

以上、これらのことに気をつけて、尿路結石は予防したいものです。